
資産形成
はじめに
あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
年始としては少し重いテーマになりますが、今回は長期投資に取り組む際に避けて通れない“下落”の時期と、そのときに揺れやすい気持ちについて考えてみます。
長く投資を続けていると、評価額が下がる局面に出会うことがあります。
頭では「長期で見ればいずれ戻ることもある」「売らなければ損は確定しない」と理解していても、実際に数字が減っていくと落ち着かなくなることもあるでしょう。
特に、教育費など数年以内に使う予定のお金が投資したお金に含まれている場合、「今は売りたくない、でも使う時期が来る」という葛藤が生まれやすいように感じます。
この記事では、そうした気持ちに寄り添いながら、下落局面での判断を支える考え方を整理してみたいと思います。
戻るまで待ちたいのは、ごく自然な感情
「もう少し待てば戻るかもしれない」という気持ちは、多くの人に共通する自然な反応だと思います。もちろん、私も同様の気持ちになることが多々あります。
含み損を確定させる“痛み”を避けたいという気持ちが出てくるからかもしれません。
ただ、使う時期が近づいていると、この“待ちたい気持ち”が判断を難しくすることがあります。
その結果、値下がりしても売れず、必要資金の確保が遅れたり、別の資産を取り崩さざるを得なくなったりする場合も考えられます。
「必要なお金」と「増やしたいお金」を混ぜない
下落局面で迷いが大きくなる理由として、投資したお金の使う時期が混在していることが挙げられます。
近い将来に使う予定のお金は、値動きの小さな資産に置いておくほうが気持ちの負担が少なく済むかもしれません。
一方で、10年以上といった長い時間軸で育てたいお金は、値動きのある資産で運用するという考え方もあります。
こうした“使う時期ごとに資金を分けておく”という準備があるだけで、下落しても「今すぐ動かす必要があるもの」と「慌てて動かさなくてよいもの」を見分けやすくなり、判断が少し楽になるように思います。
下落に備えるための、心の仕組みづくり
シミュレーションと異なり、実際に下がることを体験すると、数字以上に気持ちが揺れやすくなります。
だからこそ、「下がったときにどうするか」を事前に決めておくことは、一つの助けになると感じます。
例えば、
- 一定の下落までは何もしない
- 必要な資金はあらかじめ分けておく
- 迷ったときは一晩おいて考える
といった、ゆるやかなルールでも十分だと思います。
あらかじめ方針を持っておくことで、少しでも感情に流されにくくなることが期待できると思います。
「必要だから売る」という選択も、否定されるものではない
「損が出ている状態で売るのは惜しい」と感じるのはごく普通の反応です。
それでも、予定していた支出をその時期が来ていたら優先して売却するという判断は、状況によっては十分に合理的だと考えられます。
大切なのは、“なぜ売るのか”を自分の中で整理できていることなのかもしれないと思っています。
不安を感じたから慌てて売るのと、必要な支出があるために売るのとでは、気持ちの整理の仕方が大きく異なりますし、その後の資産形成との向き合い方にも影響してくると思います。
経験が“次の備え”になる
下落を経験することで、自分のリスク許容度やお金への向き合い方が少しずつ見えてくることがあります。
「このあたりまで下がると気持ちがざわつく」
「この範囲なら落ち着いていられる」
こうした感覚は、実際の経験からしか得られない部分が大きいと思います。
その経験をもとに、積立額や資産配分を調整すれば、自分にとって無理のない投資スタイルに近づいていくのではないでしょうか。
最後に
下落したときに「戻るまで待ちたい」と感じるのは、とても自然なことだと思います。
ただ、必要なお金と長期で運用したいお金を分けて管理しておくことで、その迷いをある程度小さくできる可能性があります。
また、市場は上下を繰り返しますが、ルールを作っておくなど事前の準備と心の整理ができていれば、下落のたびに大きく揺れることは少なくなると思います。
自分の生活を大事にしながら、無理のない形で資産形成と向き合っていくことが、堅実な資産形成のための一つの方法なのではないかと感じています。
今回の記事が何らかの参考になれば幸いです。
研究者と研究者を目指す方々が、やりたいことをあきらめないでいられることを願って。