
書籍紹介
概要
今回ご紹介する書籍は、特に理系研究者を目指す女性に対して書かれた本です。
大学院修了後のキャリアパスについて、大学や研究機関だけでなく企業も含めて、様々な事例が取り上げられており、登場する女性研究者はロールモデルとして参考になると思います。
著者らの経験を基にした助言も具体的に書かれています。研究の世界で生きていく上で役立つ内容が多く書かれている書籍であり、有益な書籍だと感じました。
印象に残ったこと
大学選びという比較的早期の段階についてのアドバイスも書かれています。
大学院修了後の理系女性の活躍の状況について、調査結果を引用して書かれていますし、女性の仕事と生活のバランスの取り方についても触れられています。
まさに、女性研究者の長期的なライフプランを考える上で欠かすことのできない内容が書かれていると思いました。
また、研究者を目指す方の親御さんにとっても参考になる書籍だと感じました。
研究室や指導教員の選び方の箇所で、女性の視点から男性教員の選び方について書かれている点も興味深く感じました。
世界で活躍する女性研究者を増やしたいという著者らの情熱が読んでいて伝わってくる書籍です。
最後に、序章に書かれている印象に残った一節を引用します。
「何もない、だれもいないところで新たなものを打ち出し、その仮説を実証し、社会に賛同者を増やしていく。博士とは、そのことを科学的な研究手法によってできると証明した人だ。」p.187
今後も研究者のライフプランに関する書籍を紹介していきます。
研究者と研究者を目指す方々が、やりたいことをあきらめないでいられることを願って。