
書籍紹介
概要
今回ご紹介する書籍は、研究者を目指す方々や若手研究者、今まさに育児や介護を両立している研究者の方々に対して書かれた本です。
育児や介護をしながら研究を続けている方や育児を終えた研究者が、自らの生活について語っておられます。
育児や介護等と研究活動を両立させようと様々な状況で奮闘している研究者の生活を具体的に知ることができる貴重な書籍です。
いろいろなパターンの研究生活を具体的に知ることは、将来のライフプランや必要になるお金のことについて幅を持たせて考える上でとても参考になると思います。
印象に残ったこと
各家庭の日々の平均的なスケジュールについて図で示されている点は、若い方が具体提に将来の生活をイメージする上でとても有益だと感じました。
また、そこで行われている種々の工夫についても参考になると思いました。
さらに、任期なしの研究職への就職、遠距離婚など、研究者の生活について回る様々な状況について、どうやって乗り越えたり乗り越えようとしたりしているか、感情面でどのように受け入れているかといった内容は、研究者を目指そうと考えている若い方々が思い描くライフプランと現実の生活のギャップを知ることができる情報で、若い方々の進路選択にとって重要な判断材料になるのではないかと思いました。
最後に、序章に書かれている印象に残った一節を引用します。
「育児中の研究者が、男女を問わず周囲から十分な理解を得られ、やりたいことを諦めずに続けられる社会になっていることを祈っています。」p.43
今後も研究者のライフプランに関する書籍を紹介していきます。
研究者と研究者を目指す方々が、やりたいことをあきらめないでいられることを願って。