【書籍紹介】『アカデミアを離れてみたら-博士、道なき道をゆく』岩波書店編集部(編)岩波書店(2021)

書籍紹介

概要

今回ご紹介する書籍は、理系研究者の中でも、特にアカデミアを離れて奮闘されている方々の本書出版当時の状況を伝える内容となっています。

主に理系の様々な分野で奮闘されている方々にインタビューをした内容が書かれています。

書籍には、それぞれの方の経歴に加え、自身の人生に対する考え方、転機となったイベントに対する感じ方、今後のご自身の展望や後に続く方々へのメッセージも含まれており、まさに生の声を知ることができる内容が書かれています。

前回の投稿では、研究者をあきらめたらどうなるか?という内容を書きました。

研究者をあきらめた方の事例とは少し異なりますが、今回の投稿では、アカデミア以外のフィールドで今も奮闘されている方々について知ることのできる書籍を見つけましたので、今回ブログで取り上げました。

印象に残ったこと

アカデミアとそれ以外の世界の違いを実際に経験した方々が語る内容は、リアリティに溢れており、進路選択のためにも参考になると思いました。

特に理系の研究者を目指している方、現在進行形で研究活動を行われている方にとって、アカデミア以外の活躍の場を知ることができる貴重な書籍だと思います。

最後に、序章に書かれている印象に残った一節を引用します。

「本書の著者らの体験は、『アカデミアから離れることは人生が終わることだ』という固定観念、先入観、恐怖を取り払ってくれる。こうした多様な道筋を辿った方々がいるというだけでも、大きな希望になるはずだ。」p.234

今後も研究者のライフプランに関する書籍を紹介していきます。

研究者と研究者を目指す方々が、やりたいことをあきらめないでいられることを願って。